なぜ、トラブル対応を社長がやってはいけないのか?
会社を経営していると
売上を伸ばすことだけが仕事ではありません。
営業
採用
資金繰り
商品開発
社員教育
経営者は毎日さまざまな意思決定をしています。
そんな忙しい状況で
売上を1円も生まず、
精神的にも大きく消耗し、
人生の貴重な時間を忙殺される、
なのに決して逃れられない業務、
それが「トラブル対応」です。
どんなに誠実に仕事をしていても
トラブルを100%防ぐことはできません。
しかしスモールビジネスには大きな問題があります。
それは「対応する人材がいない」ということです。
一口にトラブルと言っても
その中身は多様化してます。
・未入金
・クレーム
・契約解除
・値下げ要求
・品質クレーム
・納期トラブル
・代理店トラブル
そしてカスハラ(カスタマーハラスメント)
大企業ならば
・営業部
・経理部
・総務部
・お客様相談室
・法務部
など、内容に応じて担当部署に振り分けることができます。
よほど大きなトラブルでない限り、
社長が直接対応する必要はほとんどありません。
しかしスモールビジネスではそうはいきません。
トラブル対応はとても心理負荷が大きく、
対応を強いられるとそれが嫌で
従業員が辞めてしまうなんてことにもなりかねません。
やむなく多くのスモールビジネスでは
社長自らが対応することが多いのではないでしょうか。
最も生産性が高く、
時給換算して報酬が高くあるべき社長が、
です。
しかしこれは決して得策ではありません。
相手方に社長であることが伝わった時点で、
今すぐ回答を出せと即決を強いられ、
「YESというまで電話を切らない!」と長時間ねばられ、
善後策を検討する余裕も与えられないまま、
疲弊してその場で相手の言いなりになる、
そんなケースは決して少なくありません。
相手によっては追加要求が止まることなく、
対応に追われて長時間業務が止まってしまう
なんてことも。
さらに一番大きな問題は、社長の稼働時間ではありません。
精神的なストレスです。
電話を掛けるだけでも気が重い。
相手が怒鳴ってくるかもしれない。
理不尽な要求をされるかもしれない。
何度も電話してくる。
何度もメールで説明を求められる。
さらに大きなストレスとなるが
未入金の督促です。
大口なのに催促して関係が悪くなったらどうしよう。
来週連絡しますと言われたからもう少し待つべきか?
電話は感情的になるからメールにしたのに返信がない、
仕方ないから電話したら出てくれない、
こっちも明日支払いなのに!
そんなことが続けば精神的に疲弊しない人は
ほとんどいないのではないでしょうか。
顧問弁護士を雇えばよい?
いつ、どれぐらい起きるかわからないトラブルに対して、
毎月数万円の顧問料を支払う余裕がない
お会社は多いようです。
また、仮に顧問弁護士がいたとしても、
トラブル対応を代わりにしてもらうには高額費用が別途必要となり、
結局訴訟に発展しない限りは、
社長自ら火消し役を買って出ざるを得ない、
そんなところがほとんどではないでしょうか。
つまり万が一の訴訟のために固定費がかかり、
訴訟に発展することのないほとんどのトラブルについては、
結局社長自らが対応せざるを得ない。
まさかのトラブル発展で弁護士に相談したら、
顧問契約しないと対応できないと言われ、
相談費用は高額で支払えず、、、
結局泣き寝入りするしかない。
これはトラブル現場で毎日起きている、
日常的な出来事です。
仕方がないからトラブル対応は自分で、
万が一の際の弁護士費用のために弁護士保険に入っておこう、
という選択をされる方もいらっしゃいますが、
社長の本来すべき業務、
生産性を犠牲にした
消去法的決断で会社の成長を止めてしまっては
いないでしょうか。
ならばどうすべきか?
やはり餅は餅屋です。
トラブル対応は専門の外部窓口へ
アウトソーシングすることを強くおすすめします。
実は初期対応の段階では、
高度な専門知識が必要となるケースばかりではありません。
冷静な第三者が状況を整理することで、
収束へ向かうケースも少なくありません。
何度連絡しても反応がなかった未入金の相手ですら、
第三者から確認の連絡が入っただけで
直ぐに支払ってくれることは多いです。
実際我々がとある社会保険労務士から依頼を受けて、
助成金申請の報酬を払ってくれない相手に
支払予定日を確認する連絡をしたケースでは、
15件電話して14件がほぼ即日支払ってくれた
という実例もあります。
支払うよう催促をすることは法律上できませんので、
ただシンプルに支払予定日をおしえていただきたいと
代わりに電話しただけで、です。
会社の当事者や弁護士ではなく、
事務的に対応する第三者の介在は、
想像されているより効果が大きいと思います。
社長は精神衛生上も健康に、
会社の生産性に寄与する活動に専念し、
トラブル外注で社員のストレスもなくし、
万が一の時は対応してくれる弁護士を紹介してもらえる、
そんなサポートがあったらどう思いますか?
社長が対応する必要のない仕事は、
社長がやるべきではありません。
売上を生まない。
精神的にも消耗する。
判断も鈍る。
トラブルは避けようのない自然現象のようなものです。
台風が来ることがわかっているのに
神頼みできたときに焦って屋根を抑える、
これは正しい経営状態とは言えません。
相談窓口を用意しておくことも、
経営者の重要なリスクマネジメントではないでしょうか。
弁護士でなければできない業務は限られています。
・代理交渉
・法律上の代理行為
・法的主張
・訴訟対応
などは弁護士しか行うことができません。
一方で、
・状況整理
・事実確認
・支払予定日の確認
・請求書の再送
・初期相談
・窓口対応
など、
法的代理行為に当たらない業務もあります。
トラブルを細分化すると
実は弁護士以外でもサポートできる範囲は多いのです。
普段は使わないけど困ったときにすぐに相談できる、
そんな相談窓口があるだけで、
社長や社員の負担は大きく軽減されます。
もしまだご相談する先が決まっていないのであれば
トラブルが起きる前にご相談ください。
執筆者:柳澤 研
ハイタッチ・マーケティング有限責任事業組合 職務執行者
※スモールビジネス支援の現場で感じた独断と偏見をお伝えしています。
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