広告費をかけても成果が出ない理由とは?成果を最大化する広告運用と導線設計

クリックは増えても問い合わせが増えない理由 ──WEB広告で成果を出す会社の「3つの視点」

「クリックは増えているんです。でも、問い合わせが増えない」

WEB広告について経営者の方から相談を受けるとき、最も多く聞く言葉です。

レポートを見れば数字は動いている。クリックは伸び、表示回数も増え、SNSであれば「いいね」もつく。広告としては、確かに機能しているように見える。

ところが、問い合わせや受注といった”事業の数字”は思うように動かない。広告費は毎月出ていくのに、それが売上に変わった実感がない──。成果が出ないと感じるとき、その多くはこの「反応は出ているのに、成果につながらない」というズレの中にあります。

このズレを広告そのものの問題だと考えると、打ち手を見誤ります。

バナーを差し替える、ターゲットを絞り直す、入札を調整する。もちろん無駄ではありませんが、それらはすべて”広告の中”の改善です。そして成果が出ない原因は、広告の中ではなく、その前後にあることが少なくありません。

本記事では、広告で成果を出し続けている会社が共通して持っている「3つの視点」を整理します。テクニックやツールといった小手先の話ではなく、広告費を成果に変えるための土台となる考え方です。

視点1・成果の差が出稿前についている理由

広告を始めるとき、多くの会社は広告そのものから考え始めます。

予算をいくらにするか、どの媒体に出すか、どんなバナーを作るか。ごく自然な進め方に見えますが、成果を出している会社はこの順番では動きません。

彼らが最初に手をつけるのは広告ではありません。ゴールです。

まず、この広告で事業としてどこに到達したいのかを決める。月に何件の受注が必要なのか。そして、その1件からどれだけ売上が見込めるのか。

ここを先に置いてから、そこへ至る道筋を逆にたどっていきます。

この順番には目標を明確にする以上の意味があります。ゴールを起点にすると、広告以外のパーツが何をすべきかまで同時に決まってくるのです

その受注に至るまでに、お客様はどこを通るのか。広告で存在を知り、その先で内容を確かめ、すぐには決めない人はしばらく検討を続ける。

ゴールから逆にたどると、この道筋の一つひとつに「ここでは何を担うのか」が割り当てられていきます。広告も、その先の受け皿も、さらにその後のフォローも、すべて同じ到達点のために役割を持つことになる。バラバラの施策ではなく、一本の設計になるわけです。

逆に、広告から考え始めるとどうなるか。

よく見かけるのは、各パーツがそれぞれ別の基準で作られている状態です。

広告は代理店が運用し、その先のページは数年前に作ったものを使い続け、フォローのメールは社内の誰かが思いついたときに送る。

一つひとつは決して悪くないのに、噛み合っていない。しかも、どこを直せば成果が動くのかも分かりません。全体を貫く基準が存在しないからです。

広告の設計に着手するのはここまで終えてからです。全体の中で広告が何を担うのかが決まっていれば、予算配分も媒体選びも根拠を持って決められます。広告を触るのはいちばん最後でいいのです。

「まず出してみる」の前に、ゴールから逆算して全体をどう組み立てるのか。これが最初の視点です。

視点2・成果を出す会社が最初に確認する場所

全体を一本の設計として捉えると、広告がうまくいかないときに疑う場所も変わります。広告の中だけを見ていても、設計のどこが崩れているのかは分からないからです。

だから私たちが「広告がうまくいかない」と相談を受けたとき、最初に確認するのは広告の設定ではありません。「広告をクリックした人がその後どこへ進み、どういうルートをたどるのか」です。

広告の役割はあくまで人を集めるところまで。言い換えれば、広告は”入口に人を立たせる”ことしか担えません。入口に立った人がそのまま問い合わせへ進むのか、何も響かずに去っていくのかは、入口の”先”の設計で決まります。

ここを見落とすと、奇妙な現象が起きます。

反応は良いのに問い合わせがない。クリック単価は下がったのに受注は増えない。広告の数字だけを見ていると「うまくいっている」ように見えるのに、事業としては何も回収できていないという状態です。

冒頭に挙げた「クリックは増えているのに問い合わせが増えない」は、多くの場合ここで起きています。

さらに言えば、入口は一種類ではありません。

すでに自社のサービスを探して動いている人もいれば、まだ必要性にすら気づいていない人もいます。多くの会社は前者だけを相手にしていますが、成果を伸ばす会社はこの両方に別々の入口を用意しています。どちらにどう届けるかは商材によって最適解が変わるため、ここでは「入口は複数あり、それぞれ役割が違う」という前提だけ押さえておいてください。

要するに、広告を”点”の集客施策として単独で評価している限り、成果の全体像は見えません。広告の前後を含めた一本の流れとして捉える。これが二つ目の視点です。

視点3・成果を出す会社の広告費の考え方

視点1で、1件からどれだけ売上が見込めるのかを先に置いておく話をしました。それができているかどうかで、広告費そのものの見え方が変わります。

多くの会社にとって広告費は「今月出ていったお金」です。月末に集計し、かかった額と取れた件数を見比べて、割に合うかどうかを判断する。この見方をしている限り、広告費は使えば消えていく費用のままです。

一方、回収の見通しを持っている会社にとって広告費は投資のための元手です。初回の広告で回収しきれなくても、その顧客がリピートし、別の商品も購入し、誰かを紹介してくれるなら、かけた分はやがて戻って利益に変わります。同じ支出でも、意味がまったく違ってきます。

そしてこの違いは判断の仕方に表れます。

費用として見ていると、反応が鈍った時点で「もったいない」が先に立ち、止める方向に傾きます。投資として見ていれば、まだ回収の途中である以上いま何が起きているのかを確かめようとします。

ここが成果を出し続ける会社の分かれ目です。

投資は出したら終わりではありません。投資した額以上の売上で回収できるからこそ投資になるんです。

だから広告で成果を出せる会社は出した後の数字を読みます。どこが効いていて、どこが弱いのかを見極め、次に反映する。当たりを引き当てにいくのではなく、回収できる形へ少しずつ近づけていく作業です。

逆に数字を確かめないまま感覚で止めてしまうと、何が原因だったのかという材料まで一緒に失われます。次に活かせるものが残らないため、また次もゼロからの賭けになる。「広告にお金をかけても手応えがない」という感覚は、この繰り返しから生まれます。

広告費は使ったら消える費用にも、回収して増やす投資にもなります。どちらになるかは媒体でも予算額でもなく、出した後まで一貫した改善をできるかどうかで決まります。

代理店に任せても手応えが残らない理由

ここまで読んで「専門の代理店に任せているのに、成果を実感できないのはなぜだろう」と感じた方もいるかもしれません。

理由の多くは代理店が担っている範囲にあります。一般的な運用代行が預かるのは、多くの場合”広告の中”です。出稿、入札、クリエイティブの調整──ここは確かにプロが最適化してくれます。

しかし、ここまで見てきた三つ──ゴールから逆算した全体の設計、クリックされた後の受け皿、回収まで見据えた改善──は、いずれも広告の外側にあります。そしてその多くは、自社側に残されたままになりがちです。

すると、何が起きるか。広告の数字(クリック単価やクリック率)は改善しているのに、事業の数字(問い合わせや受注)は動かないという状態です。報告書の数字は良くなっているのに手応えがない──その違和感の正体は、たいていここにあります。

成果を分けるのは、広告単体をうまく運ぶことではなく、広告の前後を含めた流れ全体を誰かが一貫して見ているかどうかです。

自社に合う進め方の判断方法

流れ全体を設計し、運用し、改善し続ける。これを自社だけで完結させるのは決して容易ではありません。広告、受け皿、フォロー、数値管理と、それぞれに専門性が必要になるためです。

現実的な進め方は大きく二つあります。

一つは、流れごと委託する方法です。広告単体の代行ではなく、全体の設計から運用、改善までを一貫して任せる形です。立ち上がりが速く、本業に時間を集中できます。

「まず成果を出すことを優先したい」「社内に手が足りない」という場合に向いています。

もう一つは、社内に力をつける方法です。考え方から実務までを身につけ、自社の人材で回せるようにしていく形です。時間はかかりますが、ノウハウが会社の資産として残り続けます。この人材育成は、要件を満たせば人材開発支援助成金を活用できる設計にも対応しています。なお、制度の要件・支給額は改定があるため、詳細は個別にご案内します。「この先ずっと自社の武器にしたい」という場合に向いています。

どちらが優れている、という話ではありません。自社が使えるリソース、求めるスピード、そしてこの先の方針によって合う進め方は変わります。

自社の広告が漏れている場所の見つけ方

成果が出ない原因は会社ごとに違う場所にあります。 ゴールから逆算した全体の設計かもしれませんし、クリックされた後の受け皿かもしれませんし、出した後の改善かもしれません。 まず必要なのは、自社の現在地を正確に把握することです。 ただ、自社の状態を内側から客観的に見るのは難しいものです。強みも弱みも、社内では当たり前になっていて言葉になりにくい。 そこで、現在地を整理する入口として集客体質診断をご用意しています。 いくつかの質問に答えていくと、自社の集客がどのタイプに当てはまるのか、そして次に何から手をつけるべきかが見えてきます。

いまの広告と導線のどこに穴があるのか。これは一度棚卸ししてみないと見えてきません。

そのうえで、流れごと任せるのか、社内に力をつけるのか、どちらが自社に合うのかも見えてきます。順番としては、進め方を決めるより先に現在地を知ることです。

株式会社Link Upについて

以上、株式会社Link Upが広告運用で大切にしている考え方をご紹介しました。

株式会社Link Upは、ゴールの設計から広告運用、LP制作、フォロー導線の構築、数値にもとづく改善まで、導線全体を一貫して支援しています。

あわせて、自社にWEBマーケティングのノウハウを蓄積したい企業向けに、内製化を支援するWEB人材育成研修も提供しています。

「広告を出しているものの成果につながらない」

「広告だけでなく集客導線全体を見直したい」

「WEBマーケティングを内製化したい」。

ひとつでも当てはまる方は、一度株式会社Link Upへ相談されてみてはいかがでしょうか。

寄稿:株式会社Link Up 代表取締役 清水裕喜
編集:ハイタッチ・マーケティング有限責任事業組合 職務執行者 柳澤研

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