近年ますます盛り上がる電子書籍とPOD
日本の最新の電子書籍市場規模は、2025年度調査(インプレス総合研究所発表)によると前年度比2.1%増の6,846億円となっています。
市場の約88%を電子コミックが占めており、全体として緩やかな成長・成熟期へ移行しています。
また、日本のPODおよび関連するネット印刷(印刷通販)市場は、全体で約1,200億〜1,300億円規模に達しています。
そして、出版科学研究所の推計によると、紙と電子を合わせた出版市場全体に占める電子の割合は約36%(2024年時点)まで高まっています。
紙の市場が縮小する一方で電子やPODがそれを補う形で比率を伸ばしつつあるのが現状です。
一般の書籍(書店流通型)との比較
~著者の立場としての電子書籍とPODのメリット~
①在庫リスクと初期費用がゼロ
電子書籍はもとより、PODは注文が入ってから1冊ずつ印刷・製本するため、著者が事前に大量の在庫を抱える必要がなく、印刷代のリスクが完全にゼロです。
②Amazonなどの大きなマーケットで販売できる
電子書籍は、今や読者には広く知られた読書のスタイルとして定着しつつあります。また、そうした流れにあっても依然として、今なお高齢者の多くや、ビジネス書・参考書を紙で読みたい層に対してはPODが有効です。
③絶版がない
書店流通の本は売れ行きが落ちると返本・絶版になりますが、電子書籍やPODはデータがある限り何年経っても販売が可能です。
④自費出版より圧倒的に安い
著者の気持ちとしては、商業出版でリアルな書籍を出版できたらよいと思うのですが、誰もが実現できるとは言えません。そこで本を出したい人は自費出版という選択肢を選ぶことが多いのですが、従来の自費出版は書店に並べるために、その多くは数十万円から数百万円の初期費用が必要です。しかし、電子書籍やPODは自ら制作できれば実質無料で出版が可能です。
⑤メディアミックスで進化する「新しい表現形態」
電子書籍に限られますが、本文中にハイパーリンクを組み込めば、事前に用意した動画やアニメ、音楽サイトに誘導することが可能です。さらに、書籍内に動画やアニメなどを直接組み込むことも可能なようです。これは、紙の限界を超えた、書き手にとっても読み手にとっても非常に嬉しい表現方法だと言えます。
⑥紙の本として採算が合わない原稿でもOK
マイナーなジャンルや、ページ数が少なすぎて紙の本(商業出版)としては採算が合わない企画でも大丈夫な点も著者にとっては大きなメリットとなります。
以上が電子書籍やPODのメリットですが、逆にデメリット、あるいは注意すべき点もあります。
電子書籍とPODのデメリットあるいは注意すべき点
①原則的に、すべてを自分で行う必要があるため、著作権やレイアウト、価格設定などのルールや限界があることに注意する必要があります。
②特にPODに関しては、ハードカバーや特殊な加工、帯などがなく、装飾面でアピール力が乏しいことや、一般の店頭(リアル書店)に並ばないために一般の店頭で見かけて買われることがないこと、大量生産の通常本に比べると中身の風合いや色味が劣ることなどがあります。
③両方に言えることですが、誰でも簡単に出版できる分、内容の質が低いと逆にマイナスの印象を与えるリスクがあることです。それを補ううえでは、AIを活用する方法がありますが、AIも現時点では間違った情報や他者の著作権侵害になりかねない危険性のある文字情報が提供される可能性もあり、AIの活用には十分注意が必要です。
まとめ
メリットやデメリットを理解したうえで、著者は目的をもって便利なこの出版システムを利用されることをおすすめいたします。
なお、近年では、電子書籍とPOD出版を組み合わせて「両方で出す」著者さんが非常に増えていることもお伝えいたします。
エキスパーツ統括事務局より
本記事は内容を審査のうえ、推薦掲載しております。
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文責:有限会社イー・プランニング 須賀柾晶
編集:ハイタッチ・マーケティング有限責任事業組合 職務執行者 柳澤研
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